リフレーミング(reframing)してみよう

~「リフレーミング」は心理学の家族療法の技法で、これまでと異なる角度からのアプローチ、視点の変化、別の焦点化、解釈の変更という「フレーム」の架け替えによって、同じ「絵(状況)」でも違った見え方になり、自分や相手の生き方の健康度を上げていくことを言います。この能力は誰しも潜在的にもっていると考えられています。 これから私が書いていくことは、ジャンルを超えて多岐に渡ることになりますが、自分の潜在能力を使って、いま私たちの目の前にあること、起こっていることの真実に少しずつ近づいていけたらと思っています。

子どもの「五月病」の兆候と対応

頑張ってきた子どもの緊張の糸が切れるGW明け

登園・登校渋り、体調不良に早めに気づいて対応しましょう

(※東京新聞2022/5/13付「子どもの五月病とは? 新生活のストレスが心身の不調に 4つの兆候と親が取るべき対応は」を参考にしています。)

※「五月病」は病名ではありません

子どものストレスは、発熱や腹痛など身体化しやすい

 新年度が始まってひと月。クラスや担任が替わるなどの環境の変化を受けとめ、前向きに取り組んでいるように見えても、ストレスをため込んでいることがあります。

GW明けは、4月からの新生活に慣れようと頑張ってきた子どもたちが、心身の不調を訴えたり、登園や登校を渋ったりしやすい時期で、不登校になる子どもが増えてくる時期のひとつでもあります。

 いわゆる「五月病」を深刻化させないためには、小さな変化を見逃さずに周囲が早めに気付いて対応することが大切です。

【小さな変化とは】

・言葉が荒くなる(イライラが増える)

・表情から明るさがなくなる

・好きな遊びや趣味への興味を失う

・食欲の減退、睡眠時間の乱れ

 

「小さな変化」を見つけたら、塾や習い事を休ませてゆとりのある生活をさせたり、休日に、親と一緒に近所の公園で身体を動かして気分転換させたりしましょう。家庭での生活が健康的であることを第一に考えてください。不調になってしまう前に予防することはとても有効です。

不調への対応

 それでも「不調」になることもあります。状況に応じた対応が必要になります。親は五月病のような症状を、休みで気が緩んで「怠け癖がついた」などと考えがちですが、それは逆で、生真面目な子ほどGWを機に緊張の糸が切れやすいと言われています。

【不調のあらわれ】

 ・緊張が一気に緩み、自律神経のバランスが崩れ、倦怠感や眠気などの症状が出る

 ・頭痛・発熱・腹痛などの身体症状

 ・喘息などの持病が現れる

 ・登園渋り、登校渋り

 

 体調不良の場合は、重さに応じて小児科医、心療内科医などにも相談しながら、回復までゆっくり休ませましょう。倦怠感や眠気など疲労感がある場合も基本的に登校・登園を急がず数日休ませて様子をみてください。何事も体力が回復させることが第一です。

 

 行き渋りが出始めた場合は、親が一方的に子どもに問い詰めるのではなく、十分に本人の話を聞き、どうしたら安心して登園や登校ができるかを話し合うことが重要です。

 その上で、教員や保育士らに現状を伝えて、「いつでも早退できるよう迎えの準備をしています」など、保護者側の体制を作っていることを共有してください。

 最も避けたいのは、親が焦って余裕を失い、子どもにさらなる負荷をかけてしまうことです。周囲の協力もできるだけ受けながら、子どもの回復を優先することが大切です。

親がこころがけるべき、子どもとのコミュニケーションのしかた

 基本は「子どもは否定されずに話を聞いてもらうだけで気持ちが軽くなる」という思いを親自身が持って、子どもの話を傾聴することに徹します。

 

【兆候がある時の会話の例】(幼児の場合)

子:(学校に)行くのは嫌

親:行きたくないのね。何かあった?

子:○○くんがいじわるする

親:そう、そんなことがあったの

子:おもちゃをとられた

親:おもちゃをとられたのね

他にはなにかあったの?

子:通せんぼされた

親:それは悲しいね

(おかあさんに)何かしてほしいことある?

子:先生に言って

親:連絡帳に書いておくね

 

【こころがけたい点】

・状況をきくこと

・共感すること

・支える意思を示すこと

 親が子どもの目線になって、頷きながら子どもの話を訊くことは、「肯定されている安心」を与えます。

 子どもが「嫌だった」「悲しかった」など言葉で気持ちを表現した時はスルーせず、親が「嫌だったね」「悲しかったね」などともう一度繰り返しましょう。それが子どもにとっての共感になり、自信につながります。

 

 親は最後まで「子どものことを知りたい」「教えてもらう」という思いをもって傾聴し、「大変だったけど、話してくれてありがとう」と労いましょう。子どももまた何かあれば親に話そうという気持ちになれます。

 とかく親は、最後に「でもね・・・」と全部ひっくり返して、お説教してしまう傾向があるので注意してください。

 

 子どもには発達途上の未熟さがあります。普段からよく喋り、言葉が達者な子どもでも、自分の本音や心の状況を言語化することはとても難しいことです。親は子どもから出てきた言葉に共感し大事にしながらも、すべてを鵜吞みにせずに冷静に対応していくことが求められます。

「回復」について

 早く元気になってほしいというのは当たり前な親の願いですが、「兆候」や「症状」が出た子どもの回復は、短期で一見元気になっても半年ほどは見守る必要があります。

 なにより、以前とまったく同じ生活ではなく、その経験を生かして、疲れや不調が出る前にペースを緩めたり、思い切って休んだりできる知恵を親子で身につけることが大切です。

 

 もし不登園や不登校になっても完全復帰を焦らず、じっくりと健康の回復に努めましょう。食欲の向上、安定した睡眠、気持ちの明るさなどを指標に子どものエネルギーをみて、波が少なくなっていく様子を観察してください。

 

 人間は相互的な存在です。親子がともに、健康で明るい生活を送れることを願っています。